《中学生》令和6年度(2024年度)神奈川県公立高校入試【英語】分析と講評・解説
令和6年(2024年)2月14日(水)に実施された,
神奈川県公立高校入試の学力検査《英語》の問題に関する分析と講評,
さらには,来年度以降入試を控える中学1~2年生に向けて,
対策の方法をお届けいたします!
index
令和6年度入試《英語》分析
―― 問1《リスニング》
―― 問2《適語選択補充(語彙)》
―― 問3《適語選択補充(文法)》
―― 問4《語順整序》
―― 問5《条件英作文》
―― 問6《英語長文読解(スピーチ)》
―― 問7《英語長文読解(資料活用)》
―― 問8《英語長文読解(対話文)》
令和7年度に向けた《英語》の入試対策
―― 絶対に"捨て問"を作らない
―― 語彙力は早期から継続的に強化しよう
―― 情報処理能力を強化しよう
―― 最低限の読解力を身につけよう
令和6年度入試《英語》難易度
例年通り大問8題から構成され,
設問数や形式,配点等に変化はなし。
しかし,短時間でパッと正答を選べる問題が比較的少なかった(各小問において,選択肢を入念に比較検討する問題が多かった)こと,さらに整序問題や英語長文に工夫がされていたことからすると,受験生の中には難しく感じた人も多かったのではないかと考えられる。
難易度は【やや難化】と予想される。
令和6年度入試《英語》分析
大問ごとに,どこよりも詳細に分析を進める。
*各設問に記載している英単語数は,すべて選択肢で使われているものも含めて算出しています(リスニング以外)。
問1《リスニング》
配点:計21点
小問は(ア)~(ウ)で計7問(各3点),計9分22秒の音声。
音声スピードも例年通りで,特段速いわけではなかったが,
しっかりと情報を聴き分ける力が求められる問題であった。
(ア)は例年通り,No. 1~No. 3の3問構成,2人の対話の音声。
対話の最後になるチャイムのところに入るセリフを選択する問題。
音声スピードは,158.8wpm程度。
(イ)は例年通り,No. 1~No. 2の2問構成,2人の対話の音声。
対話の内容に一致するものを選択する問題。
音声スピードは,146.3wpm程度。
(ウ)は例年通り,No. 1~No. 2の2問構成,モノローグ形式。
留守番電話に残したメッセージを聞いて,メモを完成させたり,その内容に合うものを選択する問題。
音声スピードは,152.8wpm程度。
*wpmとは,1分間に処理できる単語量を表しています(Words Per Minuteの略称)
問2《適語選択補充(語彙)》
配点:計6点
小問は(ア)~(ウ)で計3問(各2点)の構成。
対話文の中での適語選択補充の問題であった。
選択肢を含め,(ア)23語(イ)21語(ウ)26語。
あまり馴染みのない単語だと感じた受験生も少なくないように思われる。
最後の2択までは絞れたけど…といった受験生も多かったのではないだろうか。
(ア)は【名詞】neighbor「隣人,近所の人」を選択する問題。
他の選択肢は 1. course「方向,課程,コース」
2. degree「程度」
4. theater「劇場,映画館」
(イ)は【動詞】hurt「~を傷つける」を選択する問題。
他の選択肢は 1. fall「落下する」
2. fold「~を折りたたむ,組む」
4. miss「~を逃す,~が恋しい」
(ウ)は【形容詞】successful「成功した」を選択する問題。
他の選択肢は 1. careful「注意深い」
2. official「公式な,正式な」
3. similar「類似の,同様の」
問3《適語選択補充(文法)》
配点:計12点
小問は(ア)~(エ)の計4問(各3点)の構成。
すべて対話文の中での適語選択補充の問題であった。
選択肢を含め(ア)26語(イ)25語(ウ)26語(エ)40語。
問題によってはしっかりと比較検討をしなければ正答を得られない問題も出題された。
(ア)は,動詞moveの語形が問われた問題。
英文全体の主語(主部)が判断できれば,
スパっと動名詞movingを選べた受験生も多いのではないだろうか。
(イ)は,代名詞somethingの用法が問われた問題。
形容詞differentが後置されていることからもアプローチ可能な問題であった。
(ウ)は,使役動詞letの用法が問われた問題。
2021年度より中学校3年生の教科書に追加された分野であるが,
しっかりとキーワードを見抜ければ容易な問題であった。
(エ)は,前置詞againstの用法が問われた問題。
それぞれの前置詞の持つイメージをしっかりと理解し,文脈から判断をしていく必要のある問題であった。
あまり馴染みのない受験生も多かった問題ではないだろうか。
問4《語順整序》
配点:計16点
小問は(ア)~(エ)の計4問(各4点)の構成。
例年通り,すべて対話文の中での語順整序の問題であった。
選択肢を含め(ア)16語(イ)29語(ウ)34語(エ)22語。
(ア)は,call O Cの疑問詞疑問文の形が問われた問題。
makeやname,keep,leaveと同様,代表的な第5文型の動詞なので,
スパっと並べ替えられた受験生も多かったのではないだろうか。
(イ)は,比較級を用いた疑問詞疑問文の形が問われた問題。
疑問形容詞whichの直後に,
名詞dayを置き忘れてしまった受験生が一定数いたのではないだろうか。
(ウ)は,目的格の関係代名詞(省略)を用いた名詞の後置修飾と,英熟語take off「~を脱ぐ」の知識が問われた問題。
神奈川県入試ではかなり頻出の単元(名詞の後置修飾による主語の長い問題)だが,少しやりづらさがある問題であった。
(エ)は,従位接続詞thoughの節内で用いられた,形式主語構文(it is ~ to …)の形が問われた問題。
though「~だけれども」の意味が分からなくても,
代表的な構文が問われていたので,容易に解き切れた受験生も多かっただろう。
問5《条件英作文》
配点:5点
例年通り,絵(A~Cの3コマ)とそれぞれに書かれた英文を見ながら,<条件>にしたがって空欄に英語を書き入れ,英文を完成させる問題。
それぞれの絵と英文は(A)18語(B)36語(C)33語。
中学3年生の初めで学習する現在完了〔経験用法〕の分野より,回数を尋ねる疑問詞疑問文を完成させる問題であった。
前後関係もシンプルで,
例年と比べると入試レベルの注意点も少なく,
比較的解きやすい英作文だったのではないだろうか。
問6《英語長文読解(スピーチ)》
配点:計15点
小問は(ア)~(ウ)の計3問(各5点)の構成。
例年通り,スピーチ原稿に関する英語長文問題(トピック:環境問題)であった。
選択肢を含め(ア)92語(イ)32語(ウ)107語。
本文はグラフを含め計571語(語注は計11語句)。
(ア)は,本文中の空欄に当てはまる英文を選択する問題。
選択肢がそれぞれ20~30語程度で,2行にわたる英文であったため,長文に慣れていない人からすると,意味の把握や内容の違い,前後関係や文脈の理解に苦しんだ受験生も少なくなかったであろう。
(イ)は,本文中の3か所にある①~③の空所に当てはまる英文を選択する問題。
例年通りの出題で,前後関係やパラグラフの要旨をつかむ訓練をしておけば容易に解ける問題であった。
(ウ)は,本文の内容一致に関する問題。
例年通り8択の問題であったが,本文内容の言い換えを正確に把握できるかが問われる問題であった。
問7《英語長文読解(資料活用)》
配点:計10点
小問は(ア)~(イ)の計2問(各5点)の構成。
例年通り,記事やポスターなどの資料を使った英語長文問題であった。
選択肢や資料を含め,
(ア)265語(語注は計6語)(イ)378語(語注は2語)。
(ア)は,動物園の地図を参考に,対話文形式で進む内容から,見て回る動物展示の順番を把握する問題。
例年通り,対話文を読み進めながら情報を整理していく力が問われた問題であった。
(イ)は,記事とポスターを参考に,ポスター内の空所に当てはまる語句の組み合わせを選択する問題。
ポスターは記事が要約されたものだったので,言い換えに注意をしながら,しっかりと記事とポスターを照らし合わせつつ情報整理をしていけば,容易に解けたのではないだろうか。
若干ながら語数の増加は見られたが,
書かれている内容が前後したり,内容的に難しい内容だったりということはなかったので,
英語長文や情報整理に慣れていた受験生は
しっかりと正答を得られたのではないだろうか。
しかしやはり,大学入学共通テスト(旧センター試験)を踏襲するような形式であったため,英語長文や情報整理への慣れは大切であった。
問8《英語長文読解(対話文)》
配点:計15点
小問は(ア)~(ウ)の計3問(各5点)の構成。
例年通り,対話文形式の英語長文問題であった。
選択肢を含め(イ)55語(ウ)114語(アはグラフのため割愛)。
本文は計659語(語注は16語句)。
(ア)は,本文に書かれた情報をもとにグラフを選択する問題。
例年通り,根拠となる英文はGraph 1,Graph 2が出てきた近くに書いてあった。
根拠はそれぞれ2~3行分であったため,書かれている情報をしっかりと読み取ることができれば容易に解き切れる問題であった。
(イ)は,本文中の空欄に当てはまる英文を選択する問題。
選択肢はそれぞれ13~15語の短文だったので,内容理解にさほど苦労はしないが,本文の前後関係から消去法で選ぶのに時間がかかった受験生も多かったのではないだろうか。
(ウ)は,本文の内容一致に関する問題。
選択肢の語数も例年通りであったが,正答の根拠の把握がスパッといかず,8択の判断に時間がかかった受験生も多かったであろう。
令和3年度入試以降との比較(予想)
令和3年度入試以降の学力検査問題《英語》において,
全受検者の正答率や合格者平均点,難易度を比較検討していく。
*なお令和6年度入試の難易度に関しては,レベル1~4の予想数値(2024年2月現在で正答率が75%以上のものを1,50%以上75%未満程度のものを2,30%以上50%未満程度のものを3,30%未満のものを4)として記載している。
設問番号 | 回答形式 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度(予想) |
問1 ア No. 1 | マーク | 75.3% | 62.2% | 69.6% | 1 |
問1 ア No. 2 | マーク | 59.7% | 63.1% | 72.4% | 1 |
問1 ア No. 3 | マーク | 79.6% | 52.1% | 75.2% | 2 |
問1 イ No. 1 | マーク | 67.1% | 63.6% | 61.7% | 2 |
問1 イ No. 2 | マーク | 45.8% | 64.0% | 75.5% | 2 |
問1 ウ No. 1 | マーク | 26.9% | 70.9% | 68.0% | 2 |
問1 ウ No. 2 | マーク(R3は記述) | 47.4% | 72.3% | 66.4% | 2 |
問2 ア | マーク(R3は記述) | 64.2% | 63.1% | 88.3% | 2 |
問2 イ | マーク(R3は記述) | 55.0% | 75.2% | 87.7% | 1 |
問2 ウ | マーク(R3は記述) | 52.2% | 70.9% | 70.5% | 3 |
問3 ア | マーク | 93.0% | 73.8% | 36.7% | 1 |
問3 イ | マーク | 83.6% | 79.0% | 75.8% | 2 |
問3 ウ | マーク | 54.1% | 81.0% | 73.4% | 1 |
問3 エ | マーク | 65.9% | 66.6% | 78.5% | 3 |
問4 ア | マーク(完答) | 57.5% | 55.0% | 31.5% | 1 |
問4 イ | マーク(完答) | 74.3% | 65.3% | 59.2% | 2 |
問4 ウ | マーク(完答) | 23.9% | 22.0% | 54.0% | 4 |
問4 エ | マーク(完答) | 46.0% | 25.5% | 33.0% | 2 |
問5 | 記述 | 14.5% | 13.3% | 42.2% | 3 |
問6 ア | マーク | 58.3% | 58.9% | 48.3% | 3 |
問6 イ | マーク | 68.4% | 54.2% | 38.2% | 3 |
問6 ウ | マーク | 46.3% | 30.8% | 37.9% | 3 |
問7 ア | マーク | 70.1% | 34.2% | 68.4% | 3 |
問7 イ | マーク | 63.4% | 52.6% | 50.9% | 4 |
問8 ア | マーク | 57.5% | 42.2% | 45.2% | 2 |
問8 イ | マーク | 35.1% | 45.9& | 44.5% | 3 |
問8 ウ | マーク | 33.0% | 41.9% | 38.3% | 4 |
合格者平均点 | 54.6点 | 52.1点 | 55.3点 | やや下がる予想 |
令和4(2022)年度以降,
記述式の回答は問5《条件英作文》のみとなった。
問2《適語選択補充(語彙)》の問題における選択肢の語彙レベルは,例年さほど高難度なものではなかったが,今年度は若干ながらレベルが上がった。
そのため,小問によっては正答率が50%を切るものもあるのではないかと予想される。
問3《適語選択補充(文法)》は,例年少し難易度の高めの問題が4問中1問ある程度であったが,今年度は(イ)と(エ)の2問で少し解きなれない問題が出題されたのではないだろうか。
問4《語順整序》は,例年少し難易度の高い問題が4問中1~2問程度あったが,今年度は(イ)(ウ)の2問であった。
(イ)は疑問詞+名詞をうまくくっつけて使えるかどうかが鍵,(ウ)は目的格の関係代名詞が省略された名詞の後置修飾に関する問題であったが,どちらも苦手な人が比較的多い分野からの出題であった。
しっかりと対策を積んでいる人は容易に解き切れたのではないだろうか。
しかし苦手な人も多数存在するので,正答率はさほど上がらない予想。
問5《条件英作文》は,例年少し注意点の必要な英作文が出題されていたが,今年度はすごくシンプルな疑問文であった。
令和3(2021)年度は
疑問詞 how many+複数名詞を主語とした疑問文。
令和4(2022)年度は,
疑問詞 how longを用いた疑問詞疑問文。
令和5(2023)年度は,
疑問詞 which busを用いた間接疑問文。
令和6(2024)年度は,
疑問詞 how many timesを用いた疑問詞疑問文。
どれだけ基本的な英作文であっても,この条件英作文の問題を捨てる受験生が多いため,正答率はさほど上がらない予想。
今年度も正答率50%程度の問題となることが予想される。
問6以降《英語長文読解》は,例年より少し語数の増える問題もあった。
書かれている内容の難易度は特段高いわけでもなく例年通りであったが,情報の整理や照らし合わせ,前後関係の文脈理解,選択肢の正誤判断など少し時間のかかる問題や,根拠の把握,言い換えの理解を必要とする問題が多くあったため,
英語長文を読み慣れていない人や解き慣れていない人からすると,かなり根気のいる闘いだったのではないかと予想される。
かつ制限時間50分の観点からすると,後半は勘でマークせざるを得なかった受験生も少なくなかっただろう。
以上の観点から,難易度は【やや難化】,
平均点も【やや下がる】予想とした。
令和7年度に向けた《英語》の入試対策
神奈川県入試における情報量の多さは,全国でもトップレベルである。
これは《英語》に限ったことではない。
入試制度が目まぐるしく変更される中,
択一式の回答だからと言って油断はできない。
もちろん消去法で解き切れる問題も存在する。
記述式とは異なり完璧な理解を必要としない(勘で答えられる)問題も存在する。
これは確かである。
しかし,だからといって入試対策方法が変わるかと言ったら決してそうではない。
今後の《英語》の入試対策として,
注意すべき点をいくつか列挙していきます!
絶対に"捨て問"を作らない
とにかく捨てる問題を作らないことが大切。
例年,各大問(小問)の難易度にさほど変化はないものの,
入試本番は,どこでどんな問題が出てくるかわからない。
例年は比較的解きやすい大問が難しくなったり,
そのまた反対に,
例年は手の出しづらい問題が,得点源になったりする。
むしろ本番でその対応をしないと,
目標点への到達が難しくなることは予想できる。
解かなくていい問題や捨てる問題をつくると,この変化に対応ができなくなる。
令和6年度入試で言えば,
問2《適語選択補充(語彙)》と問5《条件英作文》。
問2《適語選択補充(語彙)》
例年はさほど選択肢の語彙レベルは高くなかったが,今年度は少しレベルの高い語彙が出題された。
点数を落としてしまった受験生も少なくないだろう。問5《条件英作文》
例年少し重要ポイントのある英作文が出題されていたが,今年度は中学3年生の最初の方に扱う現在完了形の経験用法から,〔回数〕を尋ねるシンプルな疑問文が出題された。
基本に着実に対策をしておけば,解き切れたという受験生も少なくないだろう。
今後の難易度が例年通りであると予想できないこの神奈川県入試において,
早期の時期から「捨て問」を作ってしまうと,
大問・小問ごとの難易度の変化に対応ができなくなるので,
注意しておこう。
語彙力は早期から継続的に強化しよう
英語も一つの言語。
どんな形式の問題を解くうえでも,最低限の語彙力は必須の武器である。
語彙,英文法,条件英作文,英語長文読解,
どんな問題であろうと,
前後関係の把握や文脈の理解,さらには選択肢を比較検討していくうえで頼りになるのは,日本語訳である。
語彙力がなければ,目標点への到達は不可能だろう。
これは高校入試に限ったことではないので,理解しておこう。
情報処理能力を強化しよう
先でも触れたとおり,神奈川県入試は情報量が多い。
大学入学共通テストでも年々情報量が増えており,
高校入試も今後その形式を踏襲することが予想される。
*ここでいう「情報量」とは,単に英単語の語数のみならず,グラフやデータ,ポスターやメールなどの問題で活用すべき様々な資料を含んでいる。
現に,問7《英語長文読解(資料活用)》の問題では,
大学入学共通テストにも似たような形式の問題が出題されている。
この「情報量の多さ」というのは受験生にとって天敵のようなものだろう。
試験時間50分という限られた時間の中で,
情報を処理し,迅速に回答をしていかねばならない。
そのためには情報処理速度を上げるほか,対策手法はない。
しかし,多種多様な情報を見比べながら解き進めなければならないので,受験生の多くはどうしても目が散ってしまう。
そのため,大切な部分にはマークを残しながら読んだり,設問ごとに注意して読むべき部分を判断しながら解き進める必要がある。
ものによっては今後予想される展開を推測しながら読み進めることも大切である。
問6《英語長文読解(スピーチ原稿)》においては,
データなどの具体例や発表者の意見などを把握しながら,段落ごとに書かれている内容を要約していく癖をつけたい。
問7《英語長文読解(資料活用)》においては,
ここ数年LINEやメール,対話文形式など,
実世界でのやりとりに近い形式での出題が多いので,
双方の意見の理解や提案を読み取る癖をつけたい。
そのためには自らを当事者に置き換えて読み進めることも大切になってくる。
問8《英語長文読解(対話文)》においては,
それぞれの人の意見(賛成・反対)や実体験などの把握が鍵を握る。
登場人物も4人以上が主流にはなるので,データの説明やそれぞれの意見など,大切な部分にはしっかりマークをつけながら読み進める癖をつけたい。
最低限の読解力を身につけよう
真の意味での「読解」とまではいかないが,
それでもなお最低限の言語読解能力は必要である。
あくまで公立高校入試の《英語》の問題という箱庭の中でのレベル感なので,《国語》ほどの読解力を求められる問題は例年出題されない。
*母国語で書かれている《国語》の長文読解の方がはるかに難しいし,現段階では《英語》での小説文の出題はない(大学入学共通テストでは出題されている)。
しかし今後,大学入学共通テストを踏襲するような出題がされることを考えると,
少し難易度の高い英語長文読解が出題されてもおかしくはない。
どんな形式の問題が出題されても,受験生の皆さんはそれに対応していかねばならないことを覚えておこう。
これらのことを踏まえると,
さまざまな長文の形式に触れ,読解能力を鍛えるほかないであろう。
前後の文脈をしっかりと把握し,書かれている情報を整理しながら,ときにはその先予想される流れを推測して読み進める訓練をしておこう。